前十字靭帯損傷(断裂)

症状について

前十字靭帯損傷(断裂)のイメージ写真

前十字靭帯損傷とは膝にある前十字靭帯が傷つく、または断裂してしまっている状態を指します。通常断裂した前十字靭帯は自然治癒することはなく、手術をしなければ完治することはありません。ただ手術を行ったとしても、元の状態に戻るためには相当なリハビリを経験しなければなりません。前十字靭帯が断裂すると実際に「ブチッ」といった断裂音が聞こえ、その直後に激痛を感じ、膝が赤く腫れあがります。

原因について

前十字靭帯が断裂する原因としては、スポーツをしている最中の衝突やジャンプをした後の着地の衝撃で切れることが非常に多いです。

治療方法について

断裂後に膝を使ったスポーツを継続しないのであれば、膝用の固定サポーターを装着して生活をすることもできますが、基本的には手術を行って治療を進めていきます。手術後は約1週間は入院をしていただき、その後徐々に歩けるようになるためにリハビリを行っていただきます。スポーツ復帰ができる目安はおおよそ手術後半年から1年後になります。

予防対策

前十字靭帯を損傷しないためには、運動前は入念に膝周りのストレッチを行うこと、そして大腿骨の裏側の筋肉であるハムストリングスの筋力強化により膝にかかる負担を最小限に減らすことが可能です。

予防対策のイメージ写真

後十字靭帯損傷(断裂)

症状について

後十字靭帯損傷とは前述した前十字靭帯損傷と同様に普段膝関節のひねる動作を支えている後十字靭帯が損傷または、断裂した状態を指します。後十字靭帯を損傷してすぐは激しい痛みに襲われ、膝の可動域にも制限がかかります。しかし、安静にして3週間ほどすると痛みが引き、治ったと勘違いされる方も多いですが、こちらも前十字靭帯同様に自然治癒をすることはありませんので、お近くの整形外科にご相談ください。

原因について

後十字靭帯断裂の主な原因は、ラグビーなどのスポーツ時の衝突や自転車を漕いでいる最中の転倒事故が最も多いです。

治療方法について

後十字靭帯が損傷している状態で特に問題なく日常生活を過ごせている人は無理に手術を行う必要はありません。膝固定用のサポーターを装着しつつ、リハビリを継続していきます。
しかし、スポーツを継続して行うアスリートの方であったりした場合は、やはり損傷した状態のままであると以前のパフォーマンスを出しづらくなるため、手術を受ける方も多いのが現状です。

予防対策

前述したハムストリングスの筋力強化も効果的ですが、その他体のバランス能力を向上させることも後十字靭帯を損傷させないためには効果的です。

バランス能力を向上させる片足立ちトレーニング

  1. 両手を腰に当てて、まっすぐ立つ。
  2. 片方の足を地面から離して、片足で立つ。
  3. その状態のまま20秒キープする。
  4. その後逆足で①~③を繰り返し行う。
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半月板損傷

症状について

半月板損傷のイメージ写真

半月板損傷とは膝の大腿骨と脛骨の間にある軟骨組織である半月板が、外部からの強い衝撃で、傷ついた状態を意味します。半月板が損傷すると痛みや腫れ・熱感を感じる、また歩行時に膝を曲げ伸ばしした際にひっかかるような感覚があったりします。半月板損傷もまた自然治癒がされにくい部位であり、痛みや違和感に我慢して放置をしておくと変形性膝関節症という疾患を誘発してしまうおそれがあるため注意が必要です。

原因について

半月板はスポーツ時にひざを横に曲げたり捻ったりするような動きをした際に損傷をすることが多いです。その他加齢に伴い、半月板に含まれている水分が減少し、脆く傷つきやすくなることも原因のひとつだと考えられています。

治療方法について

半月板損傷後、症状が重症でなければ薬物療法や装具療法や物理療法といった保存的療法で治療を進めていきます。これらを継続的に行っていくことで、膝に感じる痛みは徐々に軽減されていきます。しかし、上記治療を行っても改善の兆しが見えない、膝に水が溜まるなどの問題が発生した場合は手術療法を行います。

予防対策

膝関節を支える下半身の中でも大きい筋肉である太もものストレッチを行うことで、膝(半月板)への負担は軽減されます。

太もものストレッチ方法

  1. 片足を曲げて床に座り、上半身を後ろに倒します。
  2. その状態のまま、約15秒キープしまう。
  3. その後逆足でも同じことを行います。
太もものストレッチのイメージ写真

離断性骨軟骨炎

症状について

離断性骨軟骨炎とは、関節内でクッションの役割をしている関節軟骨が剥がれ落ちてしまい、それに伴い炎症を引き起こしてしまう疾患です。膝関節では特に大腿骨の内側部分の軟骨が剥がれることが多いです。軟骨が剥がれると、初めの頃はあまり何も感じませんが、時間が経過するにつれて痛みが現れて、膝に違和感を覚えるようになります。剥がれ落ちた軟骨は膝関節内に点在し、次第に大きくなり、膝を曲げ伸ばしした際の引っかかり感を生じさせます。

原因について

離断性骨軟骨炎が起きる原因は日常生活やスポーツを繰り返し行うことによる膝へ過剰負荷であると言われています。

治療方法について

症状の重症度にもよりますが、基本的には手術を行い、その後リハビリを重ねることで元の生活にもどることができます。手術は膝関節内に点在する破片を回収し、関節軟骨の欠けた部分を修復する手術を行います。

変形性膝関節症

症状について

半月板損傷のイメージ写真

変形性膝関節症とは、膝でクッションの役割をしている関節軟骨が、長い年月にわたって少しずつ加齢などにより擦り減ってしまい、痛みを感じてしまう病気です。初期の頃は膝に違和感を感じ、動かしにくいなどの症状が現れます。その後時間の経過と共に膝の痛みが強くなっていき、最悪の場合歩いたり、しゃがんだりすることも困難になります。

原因について

変形性膝関節症の原因としては、加齢や肥満、または外傷などが関係しているとされています。とりわけ40代以降の女性に多いことが特徴です。関節軟骨内の水分が減少することによって、軟骨のクッション性が失われ、少しずつ擦り減っていきます。

治療方法について

常日頃から膝の柔軟性を保ち、膝にかかる負担を減らしてあげることが大切です。

膝のストレッチ方法

  1. 仰向けになり、膝のお皿部分を画像のように両手で抱えます。
  2. その状態のまま、ゆっくりと胸の方へ無理がない程度に近づけて、5秒間キープします。
  3. 以上の動作を10回程度繰り返し、その後逆足でも同じ動作を行います。
膝のストレッチのイメージ写真

ジャンパー膝

症状について

ジャンパー膝のイメージ写真

ジャンパー膝とはバレーボールやサッカー、バスケットボーなどジャンプやダッシュの動作が多く膝を酷使するスポーツ選手に頻繁にみられる病気です。(別名:膝蓋腱炎)
症状としてはジャンプや着地、長時間走行時などに膝のお皿(膝蓋骨)のすぐ下に痛みが生じます。このため、スポーツ時に全力を出すことができなく、パフォーマンスの低下に繋がることが多いです。また、うつ伏せの状態でゆっくりと膝を曲げても同様に膝下に痛みが出ることが特徴です。

原因について

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膝蓋腱炎の主な原因は、膝の使いすぎです。膝の曲げ伸ばしは太ももにある大腿四頭筋の伸縮が必要不可欠です。それと連動するように膝蓋靭帯も同時に伸縮することで膝を曲げることができるようになります。この回数が多くなったり、ジャンプなど大きな負荷がかかることで、徐々に膝蓋靭帯が小さな傷ができてしまい、結果として炎症を起こしてしまい、痛みが発生します。

治療方法について

膝蓋腱炎の治療で一番大切なことは、膝への負担を減らし、使い過ぎを避けることです。ストレッチなどの運動療法や鎮痛剤などの薬物療法を行いつつ、可能であれば2週間~1か月の休養を取り、しっかりと治療に専念することをおすすめします。

予防対策

太ももの筋肉は膝とつながっているため、硬い状態のままだと膝に負担がかかりすぎてしまいます。そのため太もものストレッチをしっかりと行って、筋肉を伸縮しやすくさせることが大切です。

太もものストレッチ方法

  1. 壁や柱に手を付きながら、画像のように片足立ちをする。
  2. その状態のまま10秒間キープする。(この間は目線は真っすぐ前を向く)
  3. その後逆足でも同じ動作を繰り返す。
太もものストレッチ方法のイメージ写真