- 2025年6月9日
- 2025年6月8日
腰部脊柱管狭窄症 Q&A
5月23日、西日本新聞教えてドクターQ&Aで回答した内容を添付します。
Q、62歳の男性です。坐骨神経痛でMRIを撮影していただいたところ、腰部脊柱管狭窄症と診断されました。仕事があるので手術は受けたくありません。手術以外で治す方法はありますか?
A、筋力低下や知覚鈍麻、そして膀胱直腸障害など差し迫った重篤な障害がない腰部脊柱管狭窄症ならば、まずは手術以外の保存的治療で経過をみて良いと思います。疼痛や痺れといった神経症状が軽度~中等度の場合、保存的治療で満足できる効果が得られることが多いです。保存的治療のひとつ、薬物治療は作用機序の異なるさまざまな薬剤を個々の患者さんに応じ組み合わせて内服していきます。特に治療導入時は、それぞれの薬剤特有の副作用に十分注意し、副作用と症状への効果とを天秤にかけながら、使用する薬剤の種類と量を調節する必要があります。薬物治療で急性の症状が軽減したら、運動療法で日常生活の活動性や生活の質の改善を目指します。リハビリプログラムは患者さんの病態や生活様式に応じて計画し、ご自宅での自主トレーニングや生活動作の指導によって、治療に加え再発予防にも取り組みます。 院長