• 2024年10月9日
  • 2024年10月16日

カリフォルニア州 保護犬

人間の自己都合により捨てられた犬、ペットショップで売れ残った犬、悪劣な環境で飼われていて保護された犬、野犬、等で保護された犬を保護犬といいます。

留学中に住んでいたカリフォルニア州では、年間多くの犬猫が殺処分されている現状を鑑み、ペットショップで犬猫の展示販売はされておらず、張り紙を通してシェルターにいる保護動物達の里親募集がなされていました。のちに、ペットショップでの犬、猫の販売禁止法が施行されています。

カリフォルニアでは、犬は一軒に3頭まで(それ以上になると一頭一頭に対し充分なお世話ができなくなるなどの理由)、室外で飼うことは禁止(野外は犬にとってストレスが多い)、車に犬だけ乗せっぱなしにしないなど、細やかな犬を飼うためのルールが法律で定められており、警察の厳重なパトロールが日々行われていました。

私は愛犬を連れ留学しましたし、人々の犬に対する接し方の違いを肌で感じましたので、こうしたカリフォルニアの動物に対する取り組みに非常に関心を持ち、地域のAnimal Services(保健所、動物管理センター)、Animal Shelter(保護施設)に幾度も足を運び、そこにお勤めの動物警察を含む方々と交流し、多くのことを学ばせていただきました。

前回アニマルセラピーの記事で少し愛犬モネのことに触れましたが、モネはカリフォルニアの保護施設にいた犬です。放浪しているところを保護された犬で、保護された当時は目がどこにあるのかもわからないほどに毛が伸びて、汚れ、痩せ細っていたそうです。うちに迎え入れる時には健康診断、予防接種等も済み手入れもされていましたが、とても痩せていましたし、人も、動物も、車も、風の音も何もかもが怖いという感じで、我が家に来て2日ほどは食事をとってくれず、排泄もしませんでした。お散歩を一緒に出来るようになるまでには数週間かかりました。

お散歩が出来るようになってからも、動きが変で痩せていましたから、虐待を疑われ警察に職務質問されることもありました。もちろん、事情を話すとすぐに理解を得ることができましたし、地域の方々にも大変温かく見守っていただけました。

このように、カリフォルニアの動物たちは法律でしっかりと守られ、社会的にも守られていましたので、動物好きとしては安心して暮らせる良い環境でした。

日本ではこのように動物たちが守られていないため、いまだあちらこちらで生体販売が行われ、安易に動物が売買され、人間の身勝手さで捨てられたり、虐待されたり、近年では保護犬保護猫詐欺まで横暴してきています。

一刻も早く、日本でも動物たちが正しく理解され、法的にも社会的にも守られる環境になってほしいと切に願っております。 

写真はSenior High School(犬の)を卒業し、社会性を身につけた帰国前のモネです。 院長

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