足関節捻挫
症状について
足関節捻挫とは、日常生活またはスポーツ時に足が地面に着く際に、捻ってしまうことを言います。捻挫は軽く見られがちな疾患の1つではありますが、放置することで足首の靭帯が伸びきってしまい、より捻挫をしやすくなってしまいます。また、捻挫をすると軽症の際は一時的な痛みで済みますが、重症の際は患部が強く腫れて青あざのような状態になります。
原因について
足首を捻挫した際は、初期の場合はRICE処置を行うことが良いとされています。
治療方法について
断裂後に膝を使ったスポーツを継続しないのであれば、膝用の固定サポーターを装着して生活をすることもできますが、基本的には手術を行って治療を進めていきます。手術後は約1週間は入院をしていただき、その後徐々に歩けるようになるためにリハビリを行っていただきます。スポーツ復帰ができる目安はおおよそ手術後半年から1年後になります。
RICE処置
R:患部に負担がかからないように、安静にします。
I:患部を冷やして、腫れを最小限にとどめます。
C:患部を包帯などで圧迫することで、腫れを防ぎます。
E:患部を心臓よりも高く上げることで、腫れや痣を軽減します。
もし捻挫の重症度が高い場合は、専用の足首サポーターを装着して足首の固定を3週間ほど行って、靭帯の経過を観察します。
予防対策
常日頃からストレッチを行うことで、捻挫のしにくい足首を形成ることが可能です。
足首のストレッチ方法
- 椅子や床に座り、ストレッチを行う方の足を画像のように体に近づける。
- 足首を右回りで10回、左回りで10回ぐるぐると円を描くように回す。
- その後逆足でも同じことを行う。
外反母趾
症状について
外反母趾とは、足の親指が小指側に曲がり、親指の付け根部分に腫れや痛みを感じる疾患です。外反母趾が悪化すると歩くだけで痛みを伴うようになり、その後足裏にタコが出来たりします。
原因について
外反母趾の原因はほとんどがハイヒールなどの先の細い靴を履くことによって発症します。そのため発症患者の9割以上は女性であることが特徴的です。外反母趾が悪化するとハイヒールではない靴を履いたとしても痛みを感じるようになります。
治療方法について
外反母趾の治療方法は、原因を取り除くことが第一です。
先の尖ったハイヒールなどを履くことはやめて、なるべくゆとりのある靴を選ぶことが大切です。その上で自分の足に合わせた中敷き(インソール)を挿入し、足裏から変形した部分を矯正してあげる療法を行います。
予防対策
外反母趾を予防するためのストレッチ方法
- 椅子または床に座り、ストレッチを行う足を画像のように体に近づける。
- それぞれの足の指の間に手の指を入れ、足先を画像の矢印の方へ5秒以上かけて曲げる。
- 次に矢印とは逆方向に同じように5秒かけて曲げる。
- その後逆足も同じ動作を繰り返す。
アキレス腱断裂
症状について
アキレス腱断裂とは、足首の後ろ側にあるアキレス腱が切れた状態のことを言います。アキレス腱が切れる瞬間は靭帯が切れる時と同様に「ブチッ」といった衝撃音が聞こえることがあります。また、その切れ方は完全断裂と部分断裂があり、アキレス腱が切れると痛みと共に歩けなくなります。
原因について
アキレス腱が断裂する原因は若年層ではスポーツ時に踏み込んだ時やジャンプをした時などアキレス腱に高負荷がかかった時に切れることが多いです。高齢層の場合は、スポーツ時ではなく、日常において階段を踏み外した時や、転倒の際に断裂してしまうことが多いとされています。
治療方法について
アキレス腱断裂の治療方法は、保存的療法と手術的療法があります。
長期的にみればどちらの治療を行っても半年~1年ほどで元の状態まで回復することは可能ですが、アキレス腱断裂の再発率で見ると、手術的療法での治療の方が低いです。
基本的には専用のギプスを装着した上で、松葉杖を使い、アキレス腱に負担が掛からないようにして治療を進めていきます。
予防対策
アキレス腱とつながっている下腿三頭筋という筋肉のストレッチを行うことで、柔軟なアキレス腱を形成することができます。
下腿三頭筋のストレッチ方法
- 真っすぐ立って、画像のように左足を体の後ろへ下げる。
- その状態のまま前を向きながら、膝に手を付き、ゆっくりと重心を下げる。
(この時に下げた方の足のかかとは地面から離れないようにする。) - その状態を約10秒キープした後に、下げる足を変えて同じ動作を行う。