ロコモティブシンドローム
症状について
ロコモティブシンドロームとは、身体全体の筋肉や関節などが衰えることに伴い、歩行などの日常生活に支障をきたしている状態を指します。この疾患が悪化すると、寝たきりの生活になり、最悪の場合は入院生活を余儀なくされることになります。ロコモティブシンドロームを疑う症状としては、片足立ちで靴下が履くことができなかったり、階段の上り下りの際に手すりが必要不可欠になることが挙げられます。
原因について
ロコモティブシンドロームの原因となる病気には骨粗しょう症、変形性関節症、脊柱管狭窄症の3つの病気があります。これらの疾患により体内の各運動器に障害が起こり、歩行能力の低下などに繋がります。
治療方法について
ロコモティブシンドロームの治療方法は症状の重症度によって様々です。重症度が低く、身体の痛みがない場合は、リハビリなどの運動療法を行って、改善していきます。重症度が高く、常に痛みがある場合は、非ステロイド性抗炎症薬を使用して痛みを緩和させつつ、運動療法を行っていきます。
予防対策
ロコモティブシンドロームにならないためには、若い時から運動習慣を身に付けることが非常に大切です。そうすれば高齢になっても身体の衰えは最小限になり、元気な身体のままでいられるでしょう。また、体型もロコモティブシンドロームに関係があります。痩せすぎていては骨や筋肉は弱くなってしまいますし、反対に太りすぎていると身体にかかる負担は大きくなってしまいますので、健康体を目指して食事を見直すこともロコモティブシンドロームの予防には効果的です。
痛風
症状について
痛風とは高尿酸血症とも呼ばれ、血液中の尿酸値が7mg/dl以上を記録し、それに伴い体内に溜まった尿酸が結晶となって、体の節々に激しい痛みをもたらす疾患です。痛風を発症すると関節が赤く腫れあがり、歩くことも困難になるため、通常通りの生活を過ごすことは難しくなります。
原因について
痛風は尿酸値が高いことが原因です。尿酸値が高い人は先天性の方もごくわずかいらっしゃいますが、ほとんどの方は日々の食事が関係しています。尿酸値を高くする物質である「プリン体」は肉類やビールなどのお酒に多く含まれています。プリン体は通常体内で分解されて尿酸に変わり、尿として体外に放出されるのですが、プリン体を過剰摂取することで分解された尿酸を上手く処理することができなくなり、結果体内に溜まりはじめ、結晶となります。
治療方法について
痛風は基本的には以下の3つの治療を行います。
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食事療法
プリン体を多く含んでいる食品をなるべく摂取しないようにします。
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運動療法
肥満体型の方は痛風にかかりやすいと言われています。そのため他の治療と同時に適度な運動を意識して行うことが大切です。
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薬物療法
体の痛みがひどい場合は痛み止めを処方します。その後状態に合わせて尿酸を体外に放出しやすくする薬などを処方し、経過観察をします。
予防対策
痛風は上記で述べたようにプリン体を過剰摂取しないことが一番の予防に繋がりますが、それ以外に水を1日2L以上飲むことも大切です。水を多く摂取することで体内を循環し、溜まっている尿酸を含めた不要物を効率よく排泄してくれるようになります。ただし水ではない清涼飲料水は尿酸値を高めてしまう可能性があるため注意しましょう。