- 2026年9月13日
- 2026年9月8日
疼痛漢方治療、偽痛風、関節内注射について
9月5日(土)、第413回福岡臨床整形外科医会教育研修会に参加しました。
今回の研修会では、疼痛に対する漢方治療、偽痛風、そして関節内注射の合併症対策という、いずれも日常診療において重要なテーマについて学びました。
最初の講演では、たなか漢方整形クリニック院長の田中裕之先生より、「システムで考える疼痛漢方治療〜痛みとロコモティブシンドローム」と題してご講演いただきました。漢方治療では、単に「痛み」という症状だけを見るのではなく、加齢による身体の変化や、体力低下、血流、水分代謝など、患者さんの全身状態を捉えながら治療を考えることが肝要です。講演では、外傷後の腫れや痛み、加齢に伴う関節痛・神経痛・腰痛、さらに体力や食欲の低下、下肢のむくみなど、それぞれの病態に応じた漢方薬の使い分けについて、大変分かりやすく解説していただきました。高齢の患者さんでは、運動器の痛みだけでなく、フレイルやロコモティブシンドロームを含めて全身を診ることの大切さを改めて感じる機会となりました。
続いて、井尻整形外科院長の井尻慎一郎先生より、「1.偽痛風とは? 2.関節内注射の合併症対策」と題してご講演。偽痛風は、関節内に結晶が沈着することで突然強い炎症を起こす疾患で、高齢者に多くみられます。再発することも多く、関節液の検査などによって他の疾患と適切に鑑別することが重要です。また、日常診療で頻繁に行っている関節内注射についても、頻度は低いものの感染などの重篤な合併症を起こす可能性があります。注射時のマスク着用や皮膚の状態の確認、適切な消毒など、基本的な感染対策を一つひとつ確実に行うことの重要性を再認識しました。
今回の研修会は、普段行っている診療を改めて見直す良い機会となりました。
今回得た知識を、より安全で質の高い日常診療に活かしていきたいと思います。
院長
